2019年12月19日木曜日

「正信偈のなかみ」本日の板書


このあいだ始めたと思ったのが、もう10回を数えました。依経分が終盤に近づきました。
本日のポイントは、信心を獲るのは今!涅槃を得るのは未来だけど、確実に得ることが今確定する。涅槃の功徳(利益)は未来かというと今!現在に働いてきている。それが信心。信心とは自分が凡夫であったとわかる。だから凡夫に自分が帰る。人間は自分を凡夫だとは思っていない。もっと偉い何者かだと思っている。凡夫とは縁によって善いこともするけど、縁によって悪事もなしてしまう身ということ。自分のモノサシで世界を計るということをやめられない者。自分に見ていた夢に破れて凡夫に帰ったのが信心。凡夫が凡夫に帰る。自分の思いの立場を捨てて自分の本来に帰る。それが信心を獲るということ。自分がわかった、この一点でいい。だから、経典を読んだから信心を獲ったとかではない。機が熟して信心を如来から賜る。行はいらない。自分にみていた夢を破るのは真実。真実に遭うのが「見」。真実にあってはじめて敬うということが生まれる。三帰依と言うが、ほんとうに帰依するには真実にあって妄想が破れないといけない。妄想が破れてはじめて外道を捨てることができる。外道とは都合の良いことをもとめ、都合の悪いことを遠ざける教え。人間は神、仏と言うが、その神や仏を利用することに熱心なのだ。しかし、神や仏を利用するなら永遠に五悪趣(欲に支配された世界)を出ることができない。お念仏の道に出会えたということが非常な喜びである。大慶喜。信心を獲って往生するというのは普通の道ではない。人間からするとあり得ない道だ。横超。五悪趣という断ち難い欲望の世界をたち截って、仏のちからで即座に往生する。娑婆は苦しみだらけの場所だがその娑婆を去りがたい。断ち難い。人間は娑婆に未練がある。娑婆の夢を捨てられない。それを智慧のはたらきでもって即座に出る。それが横超の利益。
ポイントがずいぶん長くなりました。結果的に本日内容を簡潔にまとめられたでしょうか。